沖縄と暮らす

沖縄の助け合い制度「もあい」の進化版!「やんばるもあい」で全国に沖縄仲間を作ろう!

沖縄好きの皆さん!泡盛好きの皆さん!
沖縄仲間を増やしたくないですか?
沖縄に行く(帰る)理由を作りたくないですか?
一人参加でも、沖縄ローカルを存分に楽しめる会に参加したくないですか?

ソレ ぜーーーんぶ、やんばる酒造さんが叶えてくれます!

沖縄県本島最北端の泡盛酒造所 やんばる酒造株式会社 が 昨秋、「やんばるもあい」という取り組みを始めました。

「やんばるもあい」基本の解説

「やんばる」ってどこ?

(大宜味村 塩屋湾を臨む六田原展望台より)

「やんばる=山原」とは、沖縄県本島北部の市町村を合わせた地域の俗称です。
やんばるは 山が連なり木々が生い茂る風景が特徴的なエリアですが、中でも「北部3村」と言われる国頭村(くにがみそん)・大宜味村(おおぎみそん)・東村(ひがしそん)は ひときわ自然が守られていて、心癒される所でもあります。

「もあい」って何?

漢字で書くと「模合」。
仲間内で貯金し合い、時が来たらその貯金を分け合う、助け合い制度のことです。
頼母子講(たのもしこう)、無尽(むじん)などと呼ばれる、鎌倉時代から日本各地に存在している小規模な金融システムと同じようなもので(※ 諸説あり)、沖縄では令和の世でも健在です。
かつては困った時に金銭を融通し合い助け合う意味合いが強かったわけですが、現在では集まったお金を元手に もあい仲間で旅行に行ったり、もあいを口実に食事会を開催したりと、コミュニケーションツールとしての色合いも濃くなっています。

つまり「やんばるもあい」って?

ではでは、「やんばるもあい」とは何でしょうか?
やんばる酒造が中心となり、もあい仲間とやんばるで頑張る人たちを繋ぐ仕組みのことで、発案者は やんばる酒造の看板娘「まるた娘」こと専務の池原文子(いけはらあやこ)さん。
愛称「あんこさん」です。

(写真左があんこさん)

やんばるもあい、具体的にはどんなことをするの?

「知る・繋がる」〜 泡盛や特産品が届きます

毎月一定額を積み立てることで、年に4回、泡盛や特産品が届きます。
特産品はやんばるでモノづくりをしている農家さんやメーカーさん、工芸作家さん等から届けられるもの。
もあい仲間になることで、やんばるに点在する様々な場所、人、モノ、美味・・・を知り、繋がりが生まれます。
積立金 = 「助け合い、応援する気持ち」がやんばるの人たちに還元され、特産品というカタチになって届きますが、その「助け合い、応援する気持ち」が、やんばる模合の根っこです。
また、旬な話題や耳寄り情報、やんばる食材を使ったレシピなどの情報も定期的に届きますので、心のどこかでいつも、やんばると繋がることになるでしょう。

「仲間とふれ合う」〜 リアルイベントに参加できます

もあいとは、お金を出し合うだけではなく、リアルに顔を合わせることも大きなポイント。
やんばるに もあい仲間が集まり、やんばるの人たちとともに交流する「本場のやんばるもあい」というイベントが年に1回 開催されます。
(※ 費用別途)

本場のやんばるもあいに潜入調査!

2020年2月1日(土)に開催されたやんばるもあいに参加してきました!
総勢60〜70名、沖縄県内からの参加はもちろん、全国各地から仲間がつめかけ、お話ししただけでも、京都、名古屋、東京、埼玉、栃木…と様々な場所から集合していました。

主なプログラム

今回のプログラムは、ざっとこんな感じでした。

  • 15時集合、工場見学&草編み体験
  • 社長ご挨拶
  • 乾杯
  • お食事&歓談
  • 三線・太鼓演奏
  • もあい仲間 一人一人の自己紹介&甕貯蔵セレモニー
  • 主催&協力メンバーの やんばるもあいへの想いを綴ったムービー放映
  • 獅子舞
  • ヤンバラー宮城さんのライブ〜
  • アンコールが鳴り止まないまま21時にお開き

文字にするだけでも盛り盛り!(笑)
次から次へとプログラムが進み、そして隣同士の方とも気さくに話せる雰囲気なので、一人参加でも全然気にならずに楽しめます。

それでは、かいつまんで説明を加えていきます!

初訪問の私は、工場を見学させていただきました。
知念(ちねん)工場長による丁寧な説明には終始うなずきっぱなし。
愛情をかけてお酒を造っていることが伺え、この時点で既に、やんばる酒造への親しみが相当高まっています。(笑)
壁や天井が黒く見えるのは、黒麹菌の影響とのこと。

乾杯は代表銘柄の一つ「やんばるくいな」で。
水割り、ロック、さんぴん茶割り・・・
この時期が旬のタンカン(沖縄柑橘のひとつ)や完熟シークヮーサーもどっさり用意され、お酒に入れたりそのまま食べたり、気ままに楽しみます。

やんばるの美味がふんだんに。
「くんじゃん(国頭)食の会」の方々による やんばるの幸が所狭し!

大鍋で炊いたソーキ汁(スペアリブのお汁)や焼き立てのお肉も加わり、会話もお酒も進みます。

参加者全員による自己紹介と、大きな甕に新酒を注ぎ入れるセレモニーが行われました。
沖縄を離れても、
「あのお酒は育ってるかな〜?」
「お酒の様子を見に、やんばるに行こうかな〜」
と、ふと思い出しますね、きっと。

野外演出が始まりました。
突如開いた扉から 獅子が登場!
この地域の伝統芸能とのことですが、獅子の毛はなんと芭蕉の糸でできているそうです!
大宜味村といえば芭蕉布の里。
ここにも伝統文化が息づいています。
高校生のお兄ちゃんと中学生の妹さんによる 兄妹演舞でした。

国頭村出身のシンガーソングライター ヤンバラー宮城 さんが満を持して登場!!
飲めや歌えや踊れやの大盛り上がり。

外は満点の星空…
ほの灯りの会場で聴くヤンバラー宮城さんの声や歌詞が心に沁み渡ります。

やんばるもあいの真骨頂 =「繋がり」がつくる一体感

あんこさんは、人と人の繋がりがあってこそのやんばる酒造であるということ、仲間の繋がりがあるからこそ 今回のもあいが当日を迎えられたことを、繰り返し仰っていました。
その想いは 会場の随所に表現され、イベントに深みを加えています。

ローカル感とイマドキ感、絶妙なかっこよさ

空間デザイナーさん、木工職人さん、照明関係の専門家…etc など、各方面のプロ達が、1日のイベントのために本気で仕込んでいます。
会場となったビニールハウスの中にはやんばるの自然を取り入れ装飾が。
日が暮れてからの灯りの演出もムードがあって素敵でした。
照明の電源は電気自動車の日産リーフから。

やんばる生まれの商品もラインナップ

海底で18ヶ月寝かせた泡盛、
沖縄産のタイガーナッツ、
カラキ(琉球シナモン)や月桃をブレンドしたチョコレートなど、やんばる生まれのアイディア商品も並び、新たな発見とも出会えました。

人と人の繋がりの輪の中に

初めて会う方が殆どの「ぼっち参加」でしたが、とにかく笑顔に溢れ、心が温かくなる会でした。
沖縄で生まれ育った大先輩や若い世代、移住してきてやんばるで活躍している方々、そして 集まったもあい仲間。
やんばる酒造やあんこさんを中心にして集まった これらの人たちの間には壁がなく、自然と融合しているからこそ生まれる一体感と温かさは、なかなか体験できるものではありません。


次回の「本場のやんばるもあい」は2020年10月に予定されているとのこと。
もあい仲間になり、この感動を味わってみませんか?

時折届く 特産品や耳寄り情報を自宅で楽しみ、1年に一度は足を運ぶ。
沖縄に住んでいなくても やんばると繋がり、もあい仲間と繋がる。
とても素敵なネットワークです。
もあいを長く続けていくほど、もう一つの故郷のような感覚も生まれてくるかもしれません。

やんばるもあいについての詳細は、コチラ からどうぞ。