沖縄を知る

沖縄移住の現実。移住したほうがいい人。しないほうがいい人。

南国沖縄の海で遊ぶ家族

今回は、

移住はしたほうがいいの?しないほうがいいの?

沖縄移住で成功している人はどんな人なの?

について、

20年ゆるゆると沖縄に通い、うちなーんちゅ(沖縄の人)や島ないちゃー(沖縄移住者)の方々と、一緒にお仕事をさせてもらって、飲んで語ったのーりーの目線から沖縄移住の現実についてお届けします。

同じ仕事をしていても、なんだか気分がいい。

やっぱり都会で消耗している自分には、沖縄が必要かも!!と思った私。

のーりー
のーりー
沖縄で暮らせていいですねぇ。うらましいです!
たっちん
たっちん
そりゃ最高よ。でもね、沖縄で東京並みのギャラが一番最高よ〜

この会話をしたのは2000年初夏のこと、初の出張(実際には海も見ず、那覇でお料理の撮影をしただけ。でも最高にテンション上がりました)この時に現地で良くしていただき、今でもお付き合いしているうちなーんちゅのさしんぬじゃー(カメラマン)嘉納辰彦さんに言われた言葉です。

当時は、ピンと来ませんでしたが、20年通った今は、なるほど納得。

でも、もちろん沖縄の生活を満喫している移住者もたくさんいます!

沖縄移住をおすすめしない人は、ズバリ都会で消耗している人

南国沖縄の海とシーサー

ズバリ結論から言いますと。

沖縄移住は、こういう人にはおすすめしません!

1、都会で消耗している人(本土に住んでいて毎日忙しく働いている人)

2、生活にゆとりがない人(貯蓄がない人)

都会で疲れちゃった人が沖縄で癒されるんじゃないの?って思いますけど、

この両方が当てはまる人には、移住をおすすめしません。

「えー、都会で消耗してるから、沖縄でのんびり移住生活したいってみんな思うんじゃないの!?ひど〜い。」なんて思わないでくださいね。

そう思っている人に移住をすすめるほうが、私はひどいんじゃないかと思います。

「沖縄で働く」ということ

サラリーマン年収説明図 東京と沖縄の格差

沖縄移住しても生活がありますから、当然働くことを考えますね。

そこで目を向けたいのが、年収です。平成28年度のサラリーマン年収(正規、非正規を含むフルタイム労働者)を都道府県別に見ると、沖縄県はワーストワンをかろうじて逃れ46位でした。1万円以下を切り捨てる形で金額を見てみると・・・

2018年国税庁「民間給与実態統計調査」より

なんと、1位の東京と46位の沖縄では、その差は253万円(12ヶ月で割ると1ヶ月21万円分)もありました。ただ、沖縄女性の年収が全国平均より高く、そこまで男女格差がないのも特徴的です。もし今東京で働いている人という人は、平均値でみると男性は300万円弱、女性は150万円強の収入減になる可能性が…。

そして意外と残業は多いと沖縄で働くみなさん口にされますので、沖縄でのんびり暮らす移住ライフを描いている人には、今と同じか今よりハードな生活が待っている可能性が高く、「こんなはずじゃなかった」ということになってしまうかも。

貯蓄の必要性について

私も移住を夢見て何度も検索しましたが、那覇など通勤に便利なエリアの家賃は、東京の都心部とあまり変わらず、普通に高いです。下地空港ができて活況の伊良部島や宮古島には、地元の人の平均月収より高い賃貸マンションが登場して、地元の人が土地を手放して島を出てしまうんじゃないかと、知人が嘆いていました。

また、物価に関してもスーパーに並ぶ食品の価格は、輸送コストも影響してか本土とほぼ同じ。コンビニに置かれた商品は、本土と同価格です。かろうじて、私が安いなと感じるのは、飲み代くらいでしょうか。飲み放題のコースで3000円というのはザラです(しかもボリュームもあっておいしい)。でも、飲み会の回数が多いです笑。

沖縄に移住して、毎日忙しく働く。そして、お給料は下がる。慣れてくれば、収入と支出のバランスもつかめてくるのではと思いますが、今までの生活費を変えられず支出を減らせないでいると、すぐに借金生活ということも考えられますので、何かしらの副業で収入を得ることができる人は例外ですが、現在忙しくお仕事している人で貯蓄ゼロの状態で移住開始するのは、全くもってお勧めできません。

貯金はないけどなんくるないさー(なんとかかなるよ)というわけには行かないようです。ちなみに、「なんくるないさ」は、「頑張っていればなんとかなるよ」という意味であって、(貯金できるように)努力をしていないとどうにもなりません!!結構かんちがいしてる人多いです笑。

沖縄移住で成功する人は、こんな人

南国沖縄の幻想的な夕日

一方で、今すぐに沖縄に移住するべき!!という方もいます。

私の知人で沖縄に移住してとても楽しそうに暮らしているなぁという人は、下記のどちらかに必ず当てはまっているように思います。

1、沖縄に住むことで、うちなーんちゅの暮らしをよくできる人

2、沖縄が大好きで、経済的にも自立できている人。

私が知っている移住成功者はみんなこのどちらかに当てはまります。

1に関しては、必然的に移住した人、紆余曲折あっても今とてもうまく行っている人、試行錯誤しながらもとても生活を楽しんでいらっしゃる方などそれぞれ。具体的にはどんな人?と言いますと・・・

うちなーんちゅの暮らしを良くできる人

その①うちなーんちゅと結婚して移住

まさに、うちなーんちゅを幸せにできる人、そのものですね笑。

私の知り合いにも何名かいらっしゃいますが、沖縄旅行や仕事で沖縄に転勤して、うちなーんちゅのご主人(奥様)をもらったパターンの他にも、本土でうちなーんちゅのお相手と出会って沖縄に帰って来るパターンもあるようです。

でも、これはお相手あってのもの。確率は低いですよね。

その②移住して地域に貢献できる人

簡単にいうと、得意分野があり現在県外で活躍している人。その特技で沖縄に新たな風を吹き込める人です。

例えば、Iさん(女性)。本土でイタリア料理を学んで、20年前に移住。当時は本格的な専門店がなかった沖縄に出店し、うちなーんちゅに「グルメな人」という人種を創出しました。

Yさん(男性)は、関東の食品流通で働いていましたが、1年中農業ができる沖縄で生産者に転身するために移住。新しい沖縄名物の野菜を作り、その野菜を販売する拠点やカフェを作り、地元のレストランとも連携し、食で地域を元気にする活動の中心人物として活躍されています。

Kさんご夫妻は、東京の広告会社に勤務されていましたが、移住後は、広告やパンフレットの企画や制作、編集や取材記事などを手がけています。沖縄の魅力を県内外の人に、どうすれば「伝わる」かを丁寧に模索しながら、今風でおしゃれな広告物をたくさん生み出しています。このパンフレットかわいいな。と手に取ると、Kさんご夫妻のものだったということも多いです。

でもこれらも特殊能力が必要ですね。。。

そして、たとえ地域に貢献しても本土と同等の賃金がもらえるとは限りません。

沖縄が大好きで、経済的にも自立できている人

これは、単刀直入に言いますと、移住前の暮らしで十分に生活に余裕があった人。貯蓄もそれなりにあったのだろうなという人です。

私の知り合いで思い浮かぶのは、Aさんご夫妻。家業を兄弟に任せてセミリタイアし、東京から北部の海辺に土地を購入。とってもおしゃれな宿を建て1日2組限定で貸し出しています。夏の間はお忙しそうですが、お仕事の合間に海辺を散歩したり、観光も楽しまれています。

もうひと方は、完全にリタイアして年金で沖縄暮らしを楽しむTさんごご夫妻。旦那様の療養も兼ねて、冬でも過ごしやすい沖縄に移住しました。グルメなお二人はもっぱら地元食材を使ったお料理を作ったり、食べ歩きを楽しんだりしているそうです。東京でも十分に暮らせる年金と資金をを持って沖縄で過ごす生活は、まさに快適な老後そのものといった印象です。

もうひとかた、番外編。東京で飲食店を経営されている女性のOさん。世界を旅する中で、沖縄に数年間滞在。沖縄料理を学び、うちなーんちゅの泡盛マイスターNさんご夫妻の居酒屋で修行した後、帰京。泡盛もワインも楽しめる沖縄テイストいっぱいのバルは、修行したNさんのお店との架け橋ともなっており、いつも笑顔の人で賑わっています。

残念ながら私は、上記のどれにも当てはまらないので、今のところ移住を選んでいませんが、沖縄で移住生活を送られている素敵な方々とたくさんのご縁をいただきましたので、またお会いした時に詳しくお話を聞いて、ここで改めて紹介したいと思います。

当たり前のことですが、沖縄移住の現実は、沖縄の社会で生きていくということ。

今の暮らし方とは別の生活が待っていますので、沖縄移住するなら余裕をもって!というのが、のーりーが20年通って得た感想です。

まとめ

沖縄移住で失敗する人

・今の忙しい生活から抜け出して沖縄に移住したい!

・貯金は全くないけど、なんくるないさという人。

沖縄移住で成功する人

・沖縄の人を幸せにできる&貢献できる人

・本土でも経済的に困っていない人

自分が沖縄移住で成功する人のカテゴリー入れるように、今住んでいる場所で努力しながら、沖縄に行かなくても沖縄を感じながら暮らす=「沖縄と暮らす」というのはいかがでしょうか。

沖縄の方はみんな、本当に島愛たっぷりで、沖縄が大好きなだなぁと感じます。やっぱりそれだけの魅力がありますよね。そんな沖縄に知り合いをたくさん作って、沖縄を行くところから帰るところにできたらいいなぁ。というのが現在の私の理想です。

最後までお読みくださりありがとうございます。

皆さまは、どのようなご感想をお持ちになりましたでしょうか?

参考文献 2018年国税庁「民間給与実態統計調査」