沖縄と暮らす

テーマは「恋とスモウ」。鶴見沖縄タウンが映画の舞台に!

『だからよ〜鶴見』 ― この映画が今年(2020年)公開されたことをご存知の方は、まだまだ少ないかもしれません。
沖縄国際映画祭への出品も決定し「さぁ、これから!」というところでコロナ禍に突入…
紆余曲折を経て、去る12月13日(日)にご当地・鶴見で初上映されるとのことで、伺ってきました。

「沖縄よりも沖縄らしい」リアル沖縄が鶴見にはある、そして温かい…そんな気持ちを体感できる、素朴で素敵な映画です。

(※ 感染症対策を行い、入場者数を制限しての上映会でした)

ストーリーと予告動画

ストーリー

  • 横浜市鶴見区・仲通(なかどおり)商店街を舞台にした、沖縄角力(すもう)と恋の物語。
  • 沖縄物産店で働く主人公・琉次は、年に一度の角力大会での優勝を期待されるも、気持ちが奮い立たない。
  • そんな日々を過ごす中、歌手を目指す美那と出会い、美那との「約束」から角力の練習にも打ち込むように。
  • 琉次は大会での優勝に向けて、美那はオーディション合格に向けて奮闘するが、果たして結果は…?
  • 沖縄と南米が融合した街・鶴見に暮らす人々の繋がりや音楽の力が胸を打つ、心温まる作品。

予告動画

映画の見ドコロ

見所満載の作品ですが、ウチナーンチュくーみー目線で絞りに絞った見所4つを、ご紹介します!

冒頭から連発!「だからよ〜」

(映画予告動画より抜粋)

「だからよ〜(そうなんだよ)」
「だっからよ〜(でしょ?)」
「だからよ?(マジで?)」

主人公・琉次を演じる川田さんの、「だからよ〜」使い分けの妙をお楽しみください。
「だからよ〜」は様々な意味を込めて使える、超・便利な言葉。
この一言で会話が成立するから不思議です。
いかにも沖縄的な、あえて曖昧にして断定しない、優しい言葉でもあります。

県外で角力大会が開かれる唯一の街

(映画予告動画より抜粋)

沖縄角力は600年以上続く沖縄独特の格闘技で、県内各地で開催されています。
相手の腰布に手をかけて組み合い、相手の両肩や背中を地面につけた方が勝ちというルールです。(3分3本勝負)
以前は川崎や大阪でも行われていたものの、現在、県外で開催しているのは鶴見だけ。
今夏の鶴見での開催は見送られましたが、この映画を見たら、きっと「来年は鶴見に角力を観に行きたい!」と思うはずです。

沖縄+南米、音楽の持つ癒し・パワーが降り注ぐ!

(映画予告動画より抜粋)

沖縄出身女性ユニット「いーどぅし」の2人が放つ歌声、ペルー出身のアルベルト城間さんが奏でるメロディに、グッと心を掴まれます。
沖縄の音色で心がじんわり温かくなり、南米のリズムに心が踊る…
心の癒し・パワーの根っこには音楽がある − 画面を通して、それが存分に伝わってきます。

これも沖縄の伝統文化!?「しーじゃ」パワー

(映画予告動画より抜粋)

「しーじゃ」とは、年長者・先輩のこと。
どんな場合もしーじゃの指令は絶対!「優勝せよ」の圧を逃れることは、非常に困難なのです。
無理と思いながらもNOとも言えない…困り果てる琉次の気持ちを察しながら(笑)、映画をご覧ください。

主演の川田広樹さん、渡辺熱監督に話を伺いました!

川田広樹さん

(右は 玉元和子役の岩上円香さん)

(かわたひろきさん/ガレッジセール)

玉城: 川田さんの熱い演技に感激しました。相手と組み合うシーンも迫力がありましたし、事前に沖縄角力の練習もされたのでしょうか?

川田さん: 伊江島から先生に来ていただきました。
相手の腰布に手を掛けて組み合うので、腕も相当痛かったし、かなりハードでした。

玉城: 鶴見は沖縄以上に沖縄らしい雰囲気がありますし、ブラジルや南米との融合も色濃いですね。
海外との繋がりと言えば、沖縄にルーツを持つ方々のネットワークが世界各国にもありますね。

川田さん: そうですよね。沖縄は南米だったりハワイだったりとの繋がりも深い。
今の沖縄以上に、沖縄の伝統や文化を守っている地域もある。
そういう方々と話すと、言葉は通じないけれど思いが通じるし、沖縄に対する同じ想いを持っています。
僕は(架け橋になって)繋いで伝えていく、そういう巡り合わせの波が来ているんだと思っています。

玉城: ところで…舞台挨拶で、「東京での仕事の時は、9割鶴見にいる」と仰っていましたが、本当ですか!?

川田さん: はい、ホントにいます!連絡すれば大概誰かと会えるし、とっても落ち着くんです!

…だそうです。
鶴見でロケ地巡りをしたら、川田さんに遭遇するかも!?しれませんね。

渡辺熱さん

(右: 渡辺熱監督 左: アンジェラ役の宮川たま子さん/吉本興業所属)

(わたなべあつし さん/デッドストックユニオン主宰)

玉城: 沖縄を舞台にした演劇も上演されていますが、沖縄に関わられた月日はどれくらいなのでしょうか?

渡辺監督: かれこれ20年です。

玉城: ちょっとしたシーンでも、「あ〜沖縄らしいなぁ」と感じる情景が描かれていました。
そして、笑い・涙・歴史文化・歌と音楽のバランスが絶妙でした!

渡辺監督: 僕自身が見たい沖縄の風景、沖縄のストーリーを描いています。
特にバランスを意識した訳ではないですが、そう感じていただけたのなら嬉しいです。

川田さん、渡辺監督、有難うございました!

上映後の舞台挨拶で監督からは、
「沖縄に来たかな?と思えるほど鶴見には沖縄らしさが残っている。
人として大事なこと、チムグクル(人の心に宿る優しさ、深い想い)が鶴見にはある。
沖縄と南米が溶け合った鶴見という土地のことを、もっと広めていきたい。」というコメントも。(一部抜粋)
そんな流れから、「シリーズ化も!?」という話も飛び出しました。

(舞台挨拶の様子)

舞台挨拶の模様は「ヒロキチャンネル」でもどうぞ。
撮影裏話や、上映会当日のステージ裏の様子も楽しめますよ。
実は川田さん、撮影中に●●を損傷し、大変だったらしいのです…(汗)

どうしたら映画を見られる?

上映情報をチェック

今後の上映計画について、野村拓哉プロデューサーに伺いました。

野村さん: こういう(コロナ禍の)状況でもあるので、小さい所でもちょこちょこ上映できたらと思っています。
上映情報はホームページ、またはFacebookページにてご確認ください。

玉城: 上映会会場も随時募集していらっしゃると伺いました。

野村さん: 上映していただける場所がありましたら、ぜひお声掛けください。
規模は問わず、映画を上映できる設備・環境が整っている場所がありましたら、ぜひ上映させてください!

【上映会開催を検討される場合】
「だからよ〜鶴見制作委員会」野村拓哉さん宛にメールでお問い合わせください。

t-nomura@pukarasuya.com


DVD販売もスタート!〜鶴見散策しながらお買い求めを〜

(映画予告動画より抜粋)

数量限定ながら、DVDも販売中です。
「上映会を待てない!」と言う方は、おきなわ物産センター、または 沖縄ショップぷからす家 にてお買い求めください。
そばを食べたり沖縄グルメを購入したり、鶴見散策しながらお店をお立ち寄るのが良さそう。
アンジェラ役・宮川たま子さんオススメのそば屋は「うちなーすばヤージ小(やーじぐゎー)」だそうです。

まとめ

  • 鶴見には沖縄の ‘あれやこれや’ が詰まっている!
  • 映画を見てウチナーチムグクル、音楽の癒しパワーを体感しよう!
  • 川田さんにも会えるかも!? 映画を見たら、鶴見散策…聖地巡礼へGO!


私たち「沖縄と暮らす」がオススメする沖縄グルメ動画も、ぜひご覧ください!
最後までお読みいただき有難うございました!!



(執筆協力)
©︎2020地域発信型映画「だからよ〜鶴見」製作委員会
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